人材供給の施策の現状と将来

介護現場の人材不足がクローズアップされてからかなりの年月が経過しましたが、日本が抱える少子高齢化の問題が根本的に解決されていない中で、介護職員の人材不足という問題は簡単に解決できるものではありません。

ハローワークなどでは常に介護の求人を目にするような状況になっていますが、それだけでは必要な人材を十分にまかなうことは不可能です。そのため、近年では様々な方面に対して介護業界への新規参入を促すような施策が打ち出されるようになってきています。

その施策の中でも、特に学生と中高年齢者の業界参入を促す試みに注目が集まっています。介護業界を目指す学生に対しては、介護職員として採用されて5年経過すれば返済が免除される貸付金の交付を行うことで、介護職を目指す若年層が拡大するよう図られています。一方、ボランティアとして既に介護に携わっている中高年に対しては、介護に関する研修を実施することで、介護職員として新規参入させる動きが本格化してきています。この中高年の介護ボランティアは全国で120万人いると推計されているため、将来的な介護の人材不足を根本的に解決させる可能性を秘めているとして、特に重点的に求人が展開されています。

今後も安定した介護サービスを提供するにあたって、介護職員の定着率の向上とともに、人材をいかに供給できるのかが大きな課題として議論されていくことは間違いありません。その一環として様々な施策が導入されていくことが予想されるため、介護業界に対する動向に関しては日々知識のアップデートを図る必要があると言えるでしょう。



Powered by WordPress. Designed by Försäkra Online.